己が見える初詣

初詣で神仏に手を合わせる人は、どんなことを考えているのでしょうか?

あちこちで聞いてみると、大きく二つに分けられるようです。

一つは、お願いする。

その中でも、さらに自分の御利益を求める人と、家族の健康など、他者の安寧を願う人に分けられるようです。

商売繁盛を願うのは、御利益を求める典型でしょう。

もう一つは、感謝する。

宝くじによく当たる人は、御先祖様はもちろん、神仏にも感謝をしているそうです。

 

今年の初詣では、私も感謝することにしました。

「昨年はありがうございました。今年もよろしくお願い……」

これではお願いになってしまいます。

そこで、考えました。

「昨年の感謝をすると、どうしても今年のお願いにつながってしまう……。それなら、いっそ、感謝の先取りをしよう」

ということで、

「今年もありがとうございます。今年もありがとうございます。今年もありがとうござ……」

ここで、仕事を終えて上司や先輩と飲みに行くときに、

「ありがとうございます」

と、奢ってもらうことを前提にして、先に感謝の言葉を口にする自分の姿を、ふと、思い出してしまいました。

 

己の煩悩の深さを、改めて思い知らされた初詣でございました……合唱。