若い頃、
「もてる男はいい車に乗って、マンションを持っていて……」
と言う友人に、職場の中年独身男性を指差して、
「あの人、いい車に乗って数年前に購入したマンションに住んでいますけど、彼女いない歴数十年ですよ」
と言った記憶があります。
理想の男性は、実は理想の男性ではありません。
高収入で背が高くて高級マンションに住んでいていい車に乗っていてイケメンで思いやりがあって優しくて物わかりのいい、まさに理想の男性を射止めたとして、女性は幸せを手に入れたことになるのでしょうか。
しばらくは幸福であっても、何年か経過すると、
「私は、この人に必要とされているのだろうか……」
ふと、そんな疑問が頭をかすめます。
そんなとき、ダメンズウオーカー、ダメな男に尽くしてしまう学生時代の友人と再会して、
「アタシがいないと、あの人、ダメなのよ……」
「ホント、毎日大変なんだから……」
充実した気持ちが滲む、その言葉に、
「どうしてそんな男がいいの?」
そう返しながらも、何となく心がざわざわしませんか?
《女性の心をざわつかせる男》
「そんな男になりたい」
私は、ずっと、そう思っていますが、なかなか理想に近づけません。
私は、間違っているのでしょうか?