「こないだ、女房に断らずに、飲みにいって酔っぱらって夜中に家に帰ったら、敷居が高くて家に入れなくてね。おかしいなあと思ってよく見ると、これが塀だったんだ……ははははは……」
と、自分でくだらないことを口にして、自分で笑う人はまだ許せます。
「燃やせないごみというのは、お前のことだ。もうやせないごみ……ははははは……」
と、相手を愚弄して笑いを取ろうとする輩や、そうした言葉に気分を害した表情を見せた相手に、
「冗談、冗談」
と言って、あとから、
「あいつはホントに冗談のわからん奴だ」
と、気分を害した相手のせいにする野郎の方こそ、冗談のなんたるかがわかっていない輩です。
自分が口にしようとすることが冗談になるかならないかの判断基準は、自分が言われてどう感じるか、という点にあります。相手が気分を害したら、それは冗談ではありません。
ですから、冗談のなんたるかがわかっていない輩には、冗談として投げられた言葉をそっくりそのまま返してやってください。
「燃やせないごみというのは、あなたのことですね。もうやせないごみ」
「オレは初めからやせているから、関係ない」
「じゃあ、やっぱり燃えないごみですね」
「ははは…… オレはいつでも燃えているぞ。なんなら試してみるか? ははははは……」
「いえ、燃えないのは、腐っているからですよ」
「オレを怒らせるつもりなら、それぐらいにしとけよ」
「冗談ですよ冗談。そんなこともわからない人なんですね」
なんて、冗談のわかっていない上司に言い返せたら、どんなに気持ちがいいでしょう……