今月、馴染んだ書店が二店、閉店になります。
まずは、今日で閉店になる本屋に立ち寄って、お気に入りの作家の小説(文庫本)があれば、最後の記念に購入しようと思っていましたが、買ってしまったのは、ビジネス雑誌『COURRiER JAPON7月号』(講談社)でした。
表紙に大きく書かれた、
〈人を動かし、世界を変える言葉の力〉
というメイン特集に魅かれたのではなく、左下に小さく書かれた、
〈どんな人とも恋に落ちる「魔法の質問」を試してみた〉
に抗うことができなかったからです。
「どうしてもっと早くこういう記事を載せてくれなかったんだ……」
と思いながら、レジカウンターに持っていってしまいましたので、
「今日までありがとう」
なんて、用意していた言葉を口にすることもすっかり忘れて、早速、〈恋に落ちる魔法の質問〉のページを開いてしまっていました。
これまで、そうした投資がまったく回収されなかった経験もすっかり忘れて……
相次いで閉店せざるをえない書店の状況について硬派な文章を記載しようと思いながら、どういうわけか今回もいつもと変わらぬ展開になってしまいました……