新撰組再び……

池田屋に集まった志士達の目的は、

京都市中に火を放ち、その混乱に乗じて天子様を長州にお連れする謀議のため』

と一般に言われておりました。

先日の大河ドラマでは、それを、

新撰組のデマ〉

と断じていました。

「ああ、確かにそうだったかもしれない……」

と、思わず頷いてしまいました。

 

また、出番も台詞も少ないにも拘わらず、あの沖田総司氏の血に飢えた虎狼のごとき言動には痺れました。

自ら率先して不逞浪士の捕縛に出動し、池田屋では局長の近藤勇氏に一階を任せ、単身、二階に駆け上がっていく様は、これまでの悲哀に満ちた沖田総司氏のイメージを覆してくれました。

ただし、巷間伝わるところによりますと、一階を抑えていたのは永倉氏藤堂氏らで、近藤勇氏は二階に上がっているようです。

 

〈誠〉の旗を打ち立てながら設立時から組織内で血の粛正を繰り返した新撰組には、〈浪漫〉よりも、《鞍馬天狗》以来、伝統的に位置づけられた〈悪〉こそが、やはり似合うのではないかと思いました。

 

ああ、なるべく慎もうと思っておりましたのに、とうとう熱くマニアックに語ってしまいました。《新撰組》を、《ショッカー》のように……