先日、職場に置かれていた某全国紙をぱらぱらとめくっておりましたら、ある広告に目が止まりました。
『早割』。
「ああ、早めの予約で割引するサービスか」
と思いながら、何を割引する広告か確かめると、これがあなた葬儀屋さん。
「早めに予約をしておくと、葬儀代がやすくなるのか……」
その瞬間、誠に不謹慎ではありますが、笑ってしまいました。
次にその新聞を開いた人に、その広告を指差して、
「これ」
と言うと、その人も爆笑されました。
次にその新聞を手にした人にも知らせると、やっぱり爆笑。
もちろん、広告を出している葬儀屋さんは大真面目だと思いますが、
「ちょっと早いけど、割安になるなら……」
てなことを言いながら終活を急ぐ人や、
「それなら、家族割りもあればいいのにね」
とか言いながら、
「でも、おじいさんは家族割りというわけにはいかないかも」
なんてことを言う孫に、
「おじいさんはやっぱり早割でしょう」
父親の葬式の準備を早々に始めて、集まってきたご近所の皆さんに、
「葬儀の看板に、近日よりと書いてます」
とオトス落語『近日息子』を想起させる広告でした。
笑える笑えないお話でした。