古い友人の忠告

「私(ボク)はあなた(キミ)を信じている」

という台詞には、

「私(ボク)はあなた(キミ)を疑っている」

というニュアンスが滲んでいるように思います。

 

「あなた(キミ)のためを思って言う……」

という言葉には、

「私(オレ)のためを思って言う……」

という意図が隠されているように感じます。

 

そんな前フリをしてから、

「人(イ)の言と書いて〈信〉だけど、人(イ)の為と書いて〈偽〉です。面白いでしょ?」

てなことを披露すると感心してくださる方もいらっしゃいますが、古い友人は、

「あんたのために言うわけじゃないけれど、あたしゃあんたを信じてないよ。つき合いは長いけれど、あんたのことは、いまだによくわからないんだから……」

と返してくれます。

「そんなことを得意げに口にするな」

という、私のことをよく理解してくれている友人の忠告です。