芥川龍之介さんの『杜子春』では、当初、彼に金銀の在処を教えていた仙人が、いっそ仙人になりたいと希望する主人公に、試験を施します。
「何があっても声を出してはならない」
しかし、両親が苦しめられるところを見せられた主人公は、思わず、声を上げてしまいました。
そのとき現れた仙人は、それでも声を上げなかったらお前を殺すつもりだったと告げて姿を晦ましてします……
この名作に何度か触れているうちに、
「ということは、最初から仙人するつもりはなかったということですか?」
「それなら、あなたはどうやって仙人になったんですか?」
「そもそも、遊蕩の挙げ句財産を失った彼に、どうして何度も救いの手を差し伸べたんですか?」
てな疑問を仙人に投げかけてしまいたくなりました。
さらに、前回、ブログに書いてから、仙人に新たに問いかけたくなりました。
「財宝の在処を、どうして私には教えてくれないんですか?」