情熱
何も知らない子供は、自分の描く未来が訪れることを信じて疑いません。
未来を信じる情熱は、知らないことによって持ち得るものかもしれません。
プロスポーツ選手を夢見る子供が情熱を失うのは、厳しい現実を目の当たりにするからです。
大人でも、新しい何かを始めるときには、明るい未来を描きます。
それが、情熱をかきたててくれますが、現実を知った瞬間から、その情熱はたちまち失われてしまいます。
現実が情熱を失わせる。
ただ、情熱が現実を変えることもあります。
それを知っているからこそ、情熱を持ち続けられる人も少なくありません。
しかし、現実が目の前に困難が立ちはだかっても、あるいは、情熱が現実を変えることすら知らなくても、情熱を燃やし続けられる人がいます。
世間では、ときに大バカ者と称されます。
ただし、それは、
「現実は甘くはない。世の中は厳しい」
ことを熟知している、一般的な大人の見方であって、本人は、反対に幸せかもしれません。
いえいえ、そいう方は、幸せも不幸せもない世界に生きているのかもしれません。
そんな大バカ者に憧れながら、中途半端に現実に翻弄されているアタシは、ただのバカ者に過ぎないのではないかと、昨日、お世話になったある人とお話をしながら、ふと、思った次第でございます。