伝楽亭《三題噺落語会》リポート3

『ミシン』『丹波栗』『萩』と、お題をいただきまして、ラッキーだったのは、『丹波栗』と『萩』の二つが、秋の物だったことです。

ですから、最初に、

「秋(飽き)がきた」

とオチを考えつくことができました。

次に、飽きるのは何か、というところですが、これはもう男女の仲、夫婦にしなければドラマになりません。

どっちがどっちに飽きるのか、といところを考えますと、これはやっぱりろくでなし亭主に愛想をつかす女房がやりやすいと判断しました。

さて、問題は『ミシン』です。

ろくでなしの亭主を持った女房は、当然、内職かなにかをやって生計をたてているはずです。

時代劇なんかでよくやっているのが、縫い物、仕立て物で、これに『ミシン』を使うことにしました。

そうすると、『萩』を着物の図柄として使えます。

ただ、家計の厳しいうちが、どうやって『ミシン』を購入できたかという問題も見過ごせず、そこで考え出しましたのが、親切かスケベか判然としない甚平さんがお金を貸してくれたという設定でした。

この甚平さんがくれたことにすると、『丹波栗』も自然に出せます。

あとは、しばらく家をあけていたろくでなし亭主が帰ったきたところへ、秋の風物のいくつかを仕立物の柄に仕込めば、大筋が完成します。

稲穂には、〈実るほどに頭の垂れる稲穂かな〉を入れて、かかしには、伝楽亭を添えて、秋桜には、嫁ぐ娘を思う気持ちを歌に託す伊勢屋の女将さんのエピソードを入れることで、それらしい噺に仕上がります。

 

ご来場いただいたお客様から、

「うちの地域でもやってもらえたら……」

てな、お声もいただいでおります。

 

非常にうれしいお話で、ご依頼があればどこへでも参上いたします。

ただ、問題は、毎度、あんじょうでけるかどうかということでして……

下手でもなんでもええ、ということでしたら、喜んで寄せていただきます。

                                  デンデン

(勝手にオチにすな!)