死後、復活した人気が衰えない政治家は、首相も務めた田中角栄氏ぐらいではないかと思います。
『日本列島改造論』などを標榜してトップに上り詰めながら、『ロッキード事件』で失脚するという、いわゆる清濁併せ吞むタイプの御仁でしたが、その語録がコンビニエンスストアーの店頭からなくなりません。
かつて、その傍らで政治を学び、現在、政界の第一線で活躍する方々が信奉するのみならず、当時の角栄氏を知らない人にも、その言葉が響いているということでしょうか。
あるいは、自分の生き方を、角栄氏の生き方から模索しようとする人が多いということでしょうか。
その人のようになりたければ、その人をまねればよいということは、古よりの倣いではありますが、角栄氏の、
「ま、しょにょ〜」
というモノマネを、ときどき披露しても、
「?」
と不思議な顔をされるだけのアタシがなかなか角栄氏のようになれないことについて、
「何が問題なんだろうか……」
と、例の友人に問いかけましたところ、
「キミの場合、田中角栄氏のように、一生惚れ抜かれる愛人がいないだろ……」
「いや、その点についても、ここ数十年にわたって努力をしているところで……」
「数十年にわたる努力で、ノーベル賞は取れるかもしれないね」
またしても例の友人によって、問題点とともに、結論も出たようです。