トップの年頭挨拶では、
『常識を覆す改革』
だとか、
『視点を変えて発想を転換する』
だとか、すでに常識的紋切り型になってしまった表現が、あちこちで聞かれたのではないかと思います。
でも、『常識を覆す改革』だとか『視点を変えて発想を転換する』だとか、具体的にどうすればいいのか、疑問に思われている方もいらっしゃるかと思います。
そんなときには、その挨拶をされた経営者や上司に、
「『常識を覆す改革』だとか『視点を変えて発想を転換する』だとか、具体的にどうすればいいのでしょうか?」
と、直接、聞いてみるのがいいかと思います。
おそらく、それを口にした当人たちで答えられる方はそれほど多くはないと思います。
反対に、
「それを考えてほしいんだ」
と返される場合がほとんどかと思います。
実はそこが狙い目で、
「『常識を覆す改革』や『視点を変えて発想を転換する』ためには、まずそれを意識されるトップ、上司の考えを、もっと聞くところから始めるべきかと思いましたので……」
てなことを言うと、上の方のお覚えもよろしくなるかと……
たとえば、
「近頃の若い者は常識を知らない」
という批評は近頃に限りませんが、常識を知らない輩こそ、大衆が囚われている常識を覆す視点を見せてくれはずですから、『常識を覆す改革』や『視点を変えて発想を転換する』ためには、常識を知らない若い者の話を聞いてみるというのが、具体的にどうするのか、という問いの、一つの答えになるのではないかと思います。
常識を知らないという基準で排除するのではなく、だからこそ取り入れようと試みる。
【『何かを排除する』のではなく、『何を取り入れるべきか』を考える】
これが、『常識を覆す改革』や『視点を変えて発想を転換する』ための、具体的な指針になるのではないかと思います。
でも、
「具体的にどうすればいいのか、そえれを考えてほしいんだ」
と言ったトップや上司に、
「それって、『何かを排除する』のではなく『何を取り入れるべきか』を考えるってことでしょ。常識ですよね」
なんて、したり顔(ドヤ顔)で言うのは、止めたほうがいいと思います。