よいイメージの言葉とそうではないイメージの言葉は、まったく別々に存在するのではなく、実は表裏一体の関係にあるのではないかと思います。
最近、気になっておりますのが、
『おもてなし』と『ブラック企業』……
滝川クリステルさんがお使いになって東京オリンピック招致を呼び込んだイメージのある『おもてなし』という言葉を使って、多くの企業、自治体のトップや責任者が金太郎飴のように、
「お客様への心を込めた『おもてなし』を心がけています」
とおっしゃっるのを目にするたびに、
「ほんまかいな……」
と、思ってしまうのは、従業員に対して問題のある処遇に及ぶ『ブラック企業』なる言葉が、まったく別の報道として『おもてなし』の近辺に見受けられるからです。
ひょっとすると、
「お客様に最高の『おもてなし』を提供するために、サービス残業、休日出勤なんか当然じゃ〜!」
てなことを従業員に強いている『ブラック企業』もあるのではないかと密かに思っているのは、果たしてアタシだけでしょうか……
《遠くて近きは男女の仲》
とは、古の、清少納言の言葉ですが、
《遠くて近きは『ブラック企業』と『おもてなし』》
ということもありえるのではないかと思います。
(え? 〝と〟ではなく〝に〟? 『ブラック企業』に『おもてなし』……?)
『ブラック企業』に『おもてなし』を試みる…… ではなくて、『ブラック企業』に『〝表〟なし』……?
それ、前にも書いたオチかも……