相手によって態度を変えていい独善的バレンタインチョコ論

先生の喜びそうな作文を書けば高い評価が得られることに気づいた小学生が、それを他の同級生に語ることはありません。

そんなことをすれば、同級生から非難されることになりますから。

 

小学生の作文だけではありません。

先生や上司に媚を売るような態度を取る輩には、厳しい報復さえ待っています。

媚を売っている相手の威光が効力を発揮しているうちは、まだ大丈夫かもしれませんが、その威光を失うと、たとえば派閥闘争に敗れた側についた部下のように、理不尽非道な処遇もなされます。

相手によって態度を変えることは、基本的にタブーです。

 

でも、バレンタインデーのチョコレートについてだけは、相手によってチョコレートに格差をつけても非難されることはありません。

たとえば、本命の彼氏にはそれなりに高額なチョコレートを用意しますが、クラスの女子全員に、

「もうすぐバレンタインデーや。わかってるやろな」

といってチョコレートを強要する男には、30円のチロルチョコだけ渡して、

「はい。チョコレート、渡したからね。これで文句なしね」

と言って済ませても苦情を申し立てる野郎はいません。

 

そろそろバレンタイン商戦に入っているようですから、どうして相手によって態度を変えてもいい独善論を、今日、展開しているかという点については察してもらいたいと思います。

え? チロルチョコでいっぱいにしてやろうかって……

もちろん、OKです!