高みを知れば、発想の視点が変わるかも……

4日目の隠岐の海関にも、だめ押しを見せた横綱白鵬関が、昨日は土俵を割っていた嘉風関の足を持ち上げて投げ飛ばしました。

おかげで土俵下の審判部長井筒親方は足を骨折されたそうです。

 

初日の負け方にしろ4日目と昨日のだめ押しにしろ、今場所の横綱白鵬関関はこれまでの白鵬とは違うように感じているのは、私だけでしょうか……

 

実録講談『琴勇輝物語』を語る講談師、旭堂南鷹師によりますと、以前、白鵬関は琴勇輝関に、

「咳払いをするな」

と注意したそうです。

なぜかと問いますと、

「立ち会い直前の仕切りで行うから」

だそうです。

それでも琴勇輝関は例の大きな咳払いを、今場所の横綱白鵬戦でも止めませんでした。

だから白鵬関の機嫌が悪いというわけではないと思いますが、今場所の荒ぶる横綱に、どんな心境の変化があったのか、気になっております。

ひょっとすると、しばらく優勝できていない鬱憤がたまっているかも、とか、横綱になりそうな琴奨菊が気に入らないとか……

 

鬱憤がたまっているとか、誰それが気に入らないとか、そんな下世話な発想しか出てこないのは、横綱白鵬関のような高みを知らぬためか、あるいは、そんな下世話な発想しかできないから、いつまでも高みを知ることができないのか……

 

「キミの場合、後者だね」

高みを知ったような顔で、例の友人はアタシにささやいてくれました。