トランプ氏の指名受諾演説に見るスピーチの要諦

本日、アメリカ大統領選挙に向けた共和党大会で、ドナルド・トランプ氏が行った指名受諾演説は、1時間の予定を超えて75分に及んだそうです。

しかも、報道の映像を見る限り、原稿を読むことなく、力強く訴え続けていたようです。

 

先日、船場倶楽部の月例会に参加して会員のスピーチを拝見しました。

建設会社の若き経営者が、自社の人材育成について30分、こちらも熱く語っておられました。

予定の時間を尽くして話し終えても、

「まだ、話し足りない」

と、話しておられました。

単に自社の宣伝をしているわけではなく、集まっている中小企業の経営者に、自分の思いを届けたいという熱意の感じられるスピーチでした。

 

パブリックな場での話は苦手だ、という方は少なくないと思います。

事前に用意した原稿を読むのはその表れだとも言えますが、もっとも重要なポイントは、うまく話すことではなく、聞き手にメッセージをどれだけ伝えれるか、という点にあるかと思います。

 

その内容についてはあれこれ批判もありますが、75分、トランプ氏が原稿も見ずに語れるというのは、それだけ長く、深く、自分が考えていたということを意味します。

 

自分がもっともよく考えていることについて発表する機会が何度もあれば、公開された場でのスピーチが得意になるということではないかと思います。

いわば、どれだけ場数を踏むかということです。

 

そうしたことを例の友人に話しましたところ、

「恥知らずの放言という場合もあるだろ、キミのように……」