モンスター

人間には、好きな〝モンスター〟と嫌いな“モンスター”があるようです。

 

たとえば、作詞・阿久悠さん、作曲・都倉俊一さんというゴールデンコンビによって制作されて、ピンクレディーが歌った『モンスター』(ビクター音楽産業)は、好まれる〝モンスター〟です。

 

たとえば、ディズ二ー映画の『モンスター・インク』『モンスター・ユニバーシティ』も、同じく人気の〝モンスター〟です。

 

たとえば、かつて大ヒットした日本生まれのアニメーション『ポケットモンスター』も好まれる〝モンスター〟ですが、その『ポケモン』が、スマートフォンのゲーム、任天堂の『ポケモンGO』となって、一大ブームを、今、世界中に巻き起こしています。なにしろ、事件や事故を起こさないようにという注意喚起がなされているのにも関わらず、あちこちで事件や事故が発生し、某市長までが就業中にダウンロードするほどです。

 

でも、『モンスターペアレント』や、昨今では『モンスターボランティア』なるものまで登場しておりますが、こちらは歓迎されない“モンスター”のようです。

 

ビッグコミックオリジナルに掲載されていた、浦沢直樹さんの『モンスター』(小学館)は、一人の人間に対する称号として使われていました。

 

ということは、架空の〝モンスター〟はかわいい人気キャラクターで、ほんとうに恐ろしい“モンスター”は、人間だと言えるのではないかと思います。

 

人々を夢中にさせて事件や事故を引き起こしている『ポケモンGO』は、“モンスター”である人間が生み出したものによって人間が危険に曝されるという、『モンスターペアレント』そこのけの、『モンスターキャラクターゲーム』ではないかとも思ってしまいます。

 

その『ポケンGO』は、果たしてどこまでGOなのかと思っておりましたら、発売元の任天堂の株価は、STOPしたようです……