サンデル教授と星新一先生の経済学

昨日、経済学の先生とお話する機会がありました。

 

「カンフーで勝負をつけようとする相手の錯誤にも頓着せずに拳銃を撃つゴルゴ13は卑怯者かとか、なぜ後発少年誌である『少年ジャンプ』が発行部数で日本一になったのかとか、そんなことをネタにしています」

てな話をいたしましたところ、

「私も、星新一先生のショートショート集《未来イソップ》(新潮社)の中にある『アリとキリギリス』を使って、勤勉な人員による堅実な経済社会がいいのか、それとも経済基盤が不安定になるけれどキリギリスのような楽しい生活が送れる社会がいいのか、ということを学生に問題提起したり、白熱教室で有名なハーバード大学のサンデル教授の、一人を助けるか五人を救うか、という哲学的命題を扱った列車の例を用いて、学生に功利主義の説明をしたりしています」

と、おっしゃっいましたので、

「ああ、いろんな話が経済学に応用できるんですね。そのネタ、星新一先生のショートショートやサンデル教授の話を、アタシもどこかで使わせてもらいます」

と申し上げましたが、問題は、漫画しか扱ったことのないアタシが、そんな高尚なネタを使いこなすことができるのかというところにあるということに、さっき、気がつきました……