オリンピック柔道男子73キロ級で金メダルを獲得した大野将平選手から、〝美しい〟という言葉の本質を再認識したように思います。
オリンピック競技になって、柔道はスポーツになりました。
技を駆使して一本取る、という形ではなく、制限時間内にどれだけポイントを得たか、というゲームになりました。
オリンピックという舞台でも、そんな駆け引きばかりの試合を、少なくともその国を代表して出場しているはずの外国人選手が披露してくれています。
それでも日本人選手の多くは、一本勝ちにこだわり、特に大野選手は4試合中3試合で一本勝ちを収め、決勝でも内刈り込みで勝利をもぎとりました。
敗者への敬意も忘れず、勝ってもガッツポーズなんかは見せません。
その姿は、世界一美しい柔道とも評されているようです。
ただ、柔道発祥の地に生まれた日本人選手之多くが金メダルを手にできなくなったのは、柔道が〝美しさ〟の失われた、まさにスポーツに成り下がってしまったからでしょう。
フィギュアスケートでは芸術点もあるほどですから、所作も含めて〝美しさ〟も柔道にも必要ではないかと思います。
せっかくですから、4年後の東京オリンピックでは、日本柔道に象徴される〝美しい強さ〟をテーマにしてもいいのではないかと思います。
たあし、そう言うアタシのことは、棚に上げておいてください……