料理で使う調味料は、昔から〝さしすせそ〟で表されていますが、現代では、会話の〝さしすせそ〟があるようです。
さ・さすがですね。
し・知りませんでした。 しぶい。
す・素敵ですね。 すごい。 素晴らしい。
せ・センスがいい。
そ・そうなんですか。 それはすごい。 それはすばらしい。
書籍やネットをのぞいてみると、相手に好感をもってもらう〝さしすせそ〟が、こんな感じで見つかりました。
でも、これぐらいなら、常日頃、我々も使っております。
さ・さすが、若旦那!
し・しぶいね、若旦那!
す・すてき〜、若旦那!
せ・扇子がよろしゅうございますよ、若旦那!
そ・そういうところが、やっぱり若旦那!
〝なにぬねの〟もあります。
な・なんとも言えず、よろしゅうございますな、若旦那!
に・にくいよ、若旦那!
ぬ・盗人みたい、アタシのハートを返して、若旦那!
ね・ねえ、若旦那!
の・飲ませて、今夜は、若旦那!
(え? 何でも〝若旦那〟をつければいいだけじゃないか……)
では、〝若旦那〟をつけない、別の〝さしすせそ〟を考えましょう。
さ・さっぱりわやや。
し・しょうもない。
す・すっからかんや。
せ・せんないことや。
そ・そらあかんわ。
〝なにぬねの〟は、
な・なめてんのか。
に・にくたらしい奴やな。
ぬ・盗人たけだけしいとはこのことや。
ね・ねちねち言うな。
の・脳天、かち割ったろか。
喧嘩になってしまいますので、やっぱり〝若旦那〟をつけて、
な・なめてんのか、若旦那。
に・にくたらしい奴やな、若旦那。
ぬ・盗人たけだけしいとはこのことや、若旦那。
ね・ねちねち言うな、若旦那。
の・脳天、かち割ったろか、若旦那。