40年に渉って少年ジャンプ(集英社)に掲載されていた『こち亀』が、連載を終了します。
単行本は200巻。
一度も休載しなかったというのは、毎週、ショートショートや短編小説を休まず書き続けるようなもので、ただただ脱帽、敬服するばかりです。
さらに特筆すべきは、少年誌の王道とも言える、目標に向かって主人公が戦って仲間を得てさらに強敵と戦い困難を乗り越える…… というパターンとは違う、また、お色気を前面に出したラブコメでもない形の一話完結型であったというところに、その価値はあるのではないかと思います。
それも、うまくいきそうな両さんの企みが、必ず最後は失敗してしまうという毎度のオチは、あたかも落語のようでもあります。
また、リアリティのない架空の舞台で展開されるシュールなギャグ漫画ではないところも、逆に他の追随を許さない要素になっているのではないかとも思います。
それで言えば、葛飾柴又を中心に、日本全国を旅して恋して尽くしてそれでも毎度失恋してしまう渥美清さん主演の松竹映画『寅さんシリーズ』も、実は同じではないかと思います。
日本の文化としてそれほど大きくクローズアップされることはありませんが、両さんと寅さんにこそ、その本質が隠されているのかもしれません。
拙ブログも、毎回、両さんや寅さんのようなオチをつけておりますが、どうして御両所のようにヒットしないのでしょう……
(そもそも、肩を並べて語れるほど、面白い内容やないやないかい!)
……ありがとうございます。