二重国籍問題のオチ

喜劇王チャールズ・チャップリンは、

『人生は近くで見れば悲劇だが、遠くから見ると喜劇である』

という言葉を残しています。

 

民進党蓮舫代表の二重国籍問題が法律に抵触するというので、自由民主党が批難していましたが、その自由民主党の中にも二重国籍問題を抱えた国会議員が存在することがわかって、この問題は急にうやむやになってしまいました。

まあ、抜き損なっていたもうひとつの国籍をきっちり抜いてしまいさえすれば、そういつまでも槍玉に上げていられるような問題でもありませんが、成り行きを見ていて、落語の『親子酒』を連想したのは、アタクシだけでございましょうや……

 

『親子酒』では、酔っぱらって先に家に帰ってきた父親が、外で酒を呑んでまだ帰宅していない息子を家から追い出して、また酒を呑まんええ婿を取ってやると嫁に言いながら眠りこけてしまい、そこへ帰ってきた息子が、その場で酔いつぶれている親父を見ながら、また酒を呑まんええ親父を外からもらってくると、やはり自分の嫁に言うてるところで目を覚ました親父と口論になり、父親が息子に、

「顔が二重にも三重にも見える化けもんにこの家は譲れん」

と申しますと、息子も、

「いらんわい。こんなグルグル回る家」

と応じてオチになります。

 

「国籍が二重の党首を戴く政党に、この国を任せることはできんぞ!」

「いらんわい。こんなグルグル回る……」

 

『政治は遠くから見ると芝居だが、近くで見れば落語になる』

(なってない、なってない!)