『第八回社会人落語日本一決定戦』の参加者のネタで、創作落語の比率が上がっているということは聞いております。
ただ、創作落語の中にも二通りの型があって、一つは、田舎家かかし師が手がけた『尼の寿限無』や『逆転の天狗裁き』といった既存の古典をベースにした創作落語で、今回の社会人落語では、『ラーメン寿限無』とか『パスタ屋』などがこれに当たるかと思います。
もう一つが、純粋に演者によって創作された落語です。
そうした状況は、あたかも落語の歴史の縮図のようにも感じられました。
古典として受け継がれている落語も、最初は小噺であったものが大きな落語になり、さらに受け継がれていく過程において手を加えられ、あるいは途中から他の落語になり、あるいは時代に合わせてオチする変えられていっております。
別の噺であるのにも関わらず、同じくすぐりやフレーズが使われているところは、ジャッキー・チェンさんの初期のカンフー映画を思い起こさせてくれます。
(いや、そら、反対や。落語の方が古いで!)
上方の、プロの落語家は、現在、200名を超えているそうですが、社会人落語日本一決定戦の応募数は、300を超えているそうです。
ということは、こうした創作落語の生産は、いくらプロががんばっても追いつかないということではないかと思います。
考えてみれば、落語を始めた人たちは、最初は何もないところから、いわば手探りで創作を始めた素人ばかりです。
そうした現代の素人が一同に会してそれぞれの持ちネタと技量を披露する機会があるというだけで、実は落語の形をまた変えていくようにも感じます。
(そやから、どないっやっちゅうねん!)
いえ、本日のブログも、番外レポートだからどうということはございません……
デンデン
(オチに困ったときは、デンデンか〜!)