2016年度「新聞広告クリエイティブコンテスト」〜言葉を変えるとき〜

一昨日の朝刊に、「ことば」をテーマとした、2016年度「新聞広告クリエイティブコンテスト」(一般社団法人 日本新聞協会)の結果が掲載されていました。

 

最優秀賞の「犯行に使用された言葉」も確かに面白いと思いましたが、学生賞の「過渡期」には、アタクシもそうだったなと思いながら、微笑んでしまいました。

ランドセルを背負った男の子のイラストに、

〈そろそろ『俺』にしたい〉

 

コピー賞の【恋】にも目を惹かれました。

〈辞書にはまだ、異性を好きになることって書いてある。〉

 

優秀賞の「言葉がつく嘘」。

〈「みんなが言ってたよ!」〉

アタクシも、ときどき口にしております。

「みんなが言ってたよ!」

ではなく、

「みんなが言うてたって、いったい誰が言うてたんか、ちょっと、名前を挙げてみてくれまへんか……」

 

デザイン賞「ヤバい」。

〈すごいがヤバいかっこいいもヤバいかわいいもヤバいやさしいもヤバたのしいもうれしいもぜんぶヤバい〉

 

小学生の頃、『俺』という言葉に変えようかと思ったときがあったのに、この年になると、自分が使っている言葉を変えるどころか、その言葉を自分の言葉として使い続けていいのかどうか、ということすら顧みようとしなくなります。

 

これを例の友人に話しましたところ、

「キミの場合……」

 

いえ、

「デンデン……」

 

ええと…… 

言葉を失ってしまう、今日この頃でございます……

(それは桂枝雀師匠独自のお言葉じゃないのか! 新しい自分の言葉でちゃんとオチをつけろ!)