タイガーマスクの心

先日、某銀行の行員の何人かが、駅前に立って歳末の募金活動をしているところを目撃してしまいました。

人様に呼びかけて募金をすることに異を唱えるつもりはありませんが、銀行の募金活動は、売名行為でしかないように思ってしまうのは、アタクシの心が歪んでいるためかもしれません。

ですから、

「街頭募金をするぐらいなら、銀行がどこぞに黙って多額の寄附をするべきやないんか……」

なんてことを、腹で思ても口には出さずに通り過ぎました。

 

タイガーマスク』(原作・梶原一騎さん 作画・辻なおきさん 週刊少年マガジン 講談社コミックス 東映動画)の主人公の名を借りた伊達直人氏の行いは、陰徳に当たります。

陰徳、誰にも知られず、何かの支援を密かに行っておられる方は、現実にも少なくと思いますが、ただ、それだけでは支援の輪が広がらないというジレンマもあるかと思います。

伊達直人氏の活動が全国に広まった当時、その正体を詮索する報道も多々ありましたが、今になってご本人が名乗りでられたのは、やはりそうしたジレンマの結果であるようです。

 

交通遺児の『足なが募金』もそうですし、また、そこまで組織的な支援がなされていない少数者、たとえば、RGBTに対する理解と支援も社会ではまだまだ不足しているようです。

 

例によって例の友人にこんな話をいたしましたところ、

「ということは、キミも何か支援活動をしているのか?」

と、問われましたが、口にしてしまいますと、陰徳を積むことにはなりませんので……

(ほんまか!)