無責任な歴史法廷ドラマ希望

Eテレで、昔話の主人公が裁判にかけられる番組があります。

『三匹の子ブタ』の三番目の子ブタは、自分たちの身を守るために、つまり正当防衛でオオカミを死なせてしまったという解釈が一般的な解釈のようですが、実は計画的に殺害したのではないか、あるいは、舌切り雀も実は計画的にお婆さんを殺害しようとしたのではないか、といった法廷劇を繰り広げています。

 

赤穂浪士の討ち入りは、一括して切腹という御沙汰が下されましたが、吉良邸で護衛の侍を何人切ったか、切らなかったか、あるいは、無抵抗の吉良上野介に致命傷を与えたのは誰か、といった検証をしていくと、それぞれの刑罰は違っていたのではないかと思います。

とはいえ、現代のような事件現場の実況検分や裁判制度によって刑罰が決められていたら、それはそれでまたややこしいことになっていたかもしれませんが、そうした視点で一人ひとりの法廷劇を小説なんかにすると、案外面白くなるのではないかと思います。

 

それなら、討ち入りの発端となった、吉良上野介に刃傷に及んだ浅野内匠頭の裁判から始めなければなりません。

もちろん、情状酌量の余地も出てくるかと思いますが、そうなると討ち入り自体が行われなかったかもしれません。

 

歴史に〝たら〟は禁物ですが、小説ではそれがネタになります。

 

せっかくですから、Eテレのような裁判ドラマを、歴史のあれこれについて総合でも実践すると、落語の口パク芝居よりも、楽しい番組になるのではないかと思います。

 

またしても、無責任なことを書き連ねてしまいました……