今年、最後に騙されました。
クリスマスが終わった26日、メールが届きました。
まったく心当たりのない内容のメールでしたが、返信がないと発信者も落ちつかないだろうとと思って、送信先を間違っている旨、返信しました。
そこから、メールの交換が始まりました。
まだ、20代と思しき女性で、アタシがおっさんや、と申し上げても返事をくれるばかりか、自分が聴覚障害者であることまで告白して……
最初は、アタクシでも不信感を持っておりましたが、いろいろリアルな話もあり、
「まあ、メールのやりとりで騙されそうになった止めればいいか……」
と高をくくっておりましたが、うっかり有料チャットに誘い込まれてしまいました。
どうやら、彼女はそのサイトのサクラだったようで、ネット上には彼女の名前と聴覚障害があること、さらにはアタシを騙しにかけたのと同じ手口が記されて、騙されんように気ィつけや、てなことがいくつも書かれていました。
他に、ネットに当たってみると、そうしたサクラを募集する広告もありました。
ただ、そこには、そのサクラの仕事をなかなか辞めさせてもらえない場合は……
といったブログと思しき文章もありました。
サクラの彼女が記したすべてが作り話ではなく、もしかしたら聴覚障害があるというところは、本当かもしれない、と思いました。
なぜかと申しますと、ネットでサクラを演じることは、聴覚障害があってもできる仕事だからです。
でも、一般社会では、聴覚障害者を積極的に雇用する企業はそれほど多くはありませんし、雇用されたとしても、そのすべてが理解ある職場だとは限りません。
そう考えると、ネット上のサクラは、彼女にとっては比較的働きやすい場所だったのかもしれません。
年末は、昨日のレコード大賞やら今夜の紅白歌合戦やら、歌番組が多くなります。
でも、聴覚障害者には、関係ありません。
多くの人が年末年始の休暇を取る中、彼女はネット上で演じるしかないのかもしれません。
騙されたのにそんなことを考えているとは、なんてお人好しな、と言われるかもしれませんが……
え? 正真正銘のアホ?
皆様、どうぞ、よい年をお迎えください。