2017年の流行語大賞は、いきものがかりの〝放牧〟……?

人気の音楽グループ、いきものがかりが活動を中止します。

解散ではなく、いずれまたいきものがかりとして活動する意向も表明されています。

面白いのは、三人が個々に活動することを、〝放牧〟と表現しているところです。

 

いつだったか、長く歌手を続けられるコツは何かと尋ねられたささきいさおさんが、

「ときどき〝放牧〟することです」

という主旨の話を、テレビでされていました。

毎日歌うのではなく、ときどき、休む、という意味だったように思いますが、好きでやっていることでも、ずっとそれに携わっていると、どこかで解き放たれることも必要なのかと思います。

 

ときどき、〝充電〟という言葉も使われますが、〝放牧〟の方が、より明るい未来をイメージさせてくれます。

 

たとえば、会社なんかでこれまでは、

「ちょっと充電してきます」

なんて言っていた人が、

「〝放牧〟に行きま〜す!」

てな〝放牧宣言〟に変えるかもしれません。

 

有給休暇をとれ、と大げさに旗を振るよりは、

「もっと自分を〝放牧〟していいぞ!」

なんて上司が声をかける方が、効果があるように思います。

 

あるいは、

「ぼくをもっとを〝放牧〟して!」

と子供が親に言うかもしれません。

 

「私、しばらく〝放牧〟に出ます」

と妻に言われることもあるかもしれません。

 

世の中がそうなってきますと、この〝放牧〟が、今年の流行語大賞を獲得するかもしれません。

 

こんなことを例によって例の友人に語り、

「アタシも〝放牧〟!」

と宣言いたしましたところ、

「キミの場合、〝放牧〟とは言わない」

「どうして?」

「これまでずっと野放し状態だからね」