会話の方法は、大きく二つに分けることができます。
自分が話し手となるか、聞き手になるか、という分け方です。
会話の話題は、大きく三つに分類することができます。
一つは、自分のことです。
二つ目は、知識です。
三つ目は、相手のことです。
会話は、この方法と話題の組み合わせによって成り立っているように思います。
まず、自分が話し手となって、自分のことを話す。
次に、自分が話し手となって、知識を語る。
さらに、話し手の自分が相手のことを話題にする。
次いで、自分が聞き手になる場合、自分のことが話題になる。
そして、自分が聞き手になって、知識が話題になる。
最後は、自分が聞き手となって、相手のことを話題にする。
心理学の何やかんやに触れておりますと、多分、世の人々の大半は、自分のことを知ってもらいたい、わかってもらいたいと思いながら生きているように思われます。
その点から考えますと、相手と親しい関係を築こうとするなら、自分が聞き手となって、相手に関することを話題にすることが最良ではないかと思います。
反対に、自分が話し手となって自分のことばかりを話題にすると、周囲から人は離れていくように思います。
てなことを、例によって例の友人に話しましたところ、
「キミの場合、相手の話を自分が聴くという姿勢がよりよい人間関係を構築する、という自分の考えた論理を、自分が一方的に話すという矛盾に気がついているかどうかという点が、いちばんの問題になるよね。毎度のことだけど……」