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四字熟語を用いない精進

「謹んでお受け致します。横綱の名に恥じぬよう精進致します」

横綱昇進を伝達された稀勢の里関の口上に、四字熟語は使われませんでした。

 

貴乃花関が口上で『不惜身命』という四字熟語を用いてから、三代目若乃花は『堅忍不抜』、朝青龍関と鶴竜関は『一生懸命』(これは、過去、他の日本人横綱も使っています)、白鳳関は『精神一到』、日馬富士関は『全身全霊』と、あたかも口上の決まり事のように皆、四字熟語を交えて口上を述べていますが、使い初めの若貴兄弟の他に四字熟語を用いているのは、すべてモンゴル出身力士です。

若乃花関のあとに横綱に昇進した武蔵丸関と、貴乃花関の前に横綱になった曙関の、アメリカ出身力士は、四字熟語を使っていません。

いずれも、稀勢の里関と同じ、『精進』という言葉を用いています。

 

横綱昇進の伝達を受けて述べる口上で四字熟語が注目されるようになってしばらく、世間でも四字熟語を使った挨拶が、一時、流行ったように思いますが、奇を衒って使われる四字熟語は、結局借り物の言葉でしかないように思います。

誰かが使って流行った言葉を用いるぐらいなら、昔から使われている言葉を稀勢の里関のようにそのまま使う方が、まだ実直ではないかと思いますが、いかがでしょうか……

 

それを例の友人に語りましたところ、

「いつも奇を衒った発言を狙っているキミとしては、奇を衒わない言い方で奇を衒っているということか……」