去年から、落語ブームと言われています。
今日、NHKの報道番組でも、落語ブームを特集して報じていましたが、これは誤った報道ではないかと思います。
取材した場所は、東京の落語の定席で、出演した落語家は、昨年の紅白歌合戦の審査員も務められた、人気の噺家さんでしたが、東京以外に、落語が毎日聞ける定席が存在するのは、大阪の繁盛亭だけです。
東京や大阪以外の地方には、そもそも落語という娯楽は存在せず、長寿番組『笑点』を落語だと思っておられる方も、いらっしゃるそうです。
確かに、ラジオやテレビで落語が放送されるようになり、また、人気の落語家が落語以外で登場するようになって、落語の知名度も上がった言えるかもしれませんが、そもそも江戸や上方の地方芸能でしかなかった落語について、東京の状況だけで、
『落語ブームである!』
と、天下のNHKが報道していいものでしょうか?
昔の天気予報では、
「いいお天気です」
と言うと、雨の振っている地方の人から、苦情が寄せられたそうです。
もし、
「今、落語がブームです!」
という報道に、定席はもちろん、生の落語と触れることのできない地域の人たちから苦情がないとしたら、それは天気予報ほど重要な価値を持たない報道である、ということかとも思います。
え?
(いつも落語はどうじゃこうじゃと言うてるオマエが、今さら何寝ぼけたこと言うてけつかるんじゃ〜!)
すんまへん……