金星を上げた蒼国来関に思う

昨日の大相撲春場所三日目。

蒼国来関が、横綱日馬富士関を破りました。

 

蒼国来関は、唯一の中国人力士で、これだけでもこの人はすごい力士だと、ずっと思っていました。

かつて、高見山関が大相撲に外国人力士の道を切り開いてから、アメリカやモンゴル、さらにはヨーロッパからも来日して力士となり、彼らが大関横綱の地位を占めるようになりましたが、蒼国来関は、大相撲では日本人力士とそれほど変わらぬ体格で、しかも微妙な関係にある中国から、ただ一人、やってきて幕内力士を務めるばかりか、八百長問題で名前が上がって一度は角界から身を退かざるをえなかったところを、裁判を起こして勝訴し、再び勝ち上がって結びの一番で金星をあげたわけですから、これはもう引退後に偉人伝を出版してもいいぐらいに思います。

 

週刊少年ジャンプ集英社)に連載されてアニメ化された、吉沢やすみさんの漫画『ど根性ガエル』以来、コンクリートアスファルトの間から生えている野菜植物を、ど根性なんちゃらと賞賛する以外に、ど根性なんて言葉を耳にしなくなりましたが、蒼国来関にこそ、ど根性の尊称がふさわしいのではないかと思います。

 

ただ、相撲界では、横綱に昇進した稀勢の里関の親方、元横綱隆乃里関は、おしん横綱と呼ばれおりましたから、おしんの名を冠するほうがいいのかもしれません。

 

ええと、多くの方は、ここでこの話を聞いた例の友人が登場して、キミの場合、もっとも欠けていることだ…… てなオチを予想されているかと思いますが、それを裏切るようなオチを考える根性が、アタクシにはございません……

ということで、今日のところは堪忍してください。