女子フィギュアスケートの浅田真央さんの引退会見での司会者からの、
「最後に本人を送る出せるような質問をしていただける方は、いらっしゃいますか?」
という、最後の締めくくりとなる質問を求める言葉に応えられるような質問が、なかなか出なかったようで、それが、ちょっとした話題になっているようです。
これまでも、たくさんのスポーツ選手の引退会見が開かれていますが、最後の締めくくりとなる質問を、何度も求める司会者も、珍しいのではないかと思います。
『有終の美を飾る』
という言葉は、スポーツ選手が常に意識しているところかと思いますが、司会者がそれを質問者に求めるというのも、浅田真央さんだからこそではないかとも思います。
その対極にある言葉が、
『晩節を汚す』
ではないかと思いますが、これがスポーツ選手に使われるこたは、まずありません。
多くは、権力にしがみつく老害となる政治家や企業経営者に対して、
「どうぞ、晩節を汚さぬように、ここは後進に道を譲ってください」
と、引退を勧めるときなんかに使われるのではないかと思います。
ただ、スポーツ選手や政治家、経営者といった、自分で引退を決意しなければならない立場にはないサラリーマンなら、定年による退職制度によって引退させられますから、有終だの晩節だのとは、あまり縁はないように思います。
もちろん、アタクシもサラリーマンではありませんから、有終の美を飾るような引退を考えなければなりません……
てな話を、例によって例の友人に申しましたところ、
「キミの場合、すでに人生がかなり汚れてしまっているから、有終の美は無理だろう……」