先日、フランス語の先生から、
「蝶々は二つ折りのラブレター」
という一節が詩にあるというお話をうかがいました。
なるほど、と感心いたしておりましたら、さらに、
「フランス語で、蝶々はパピヨンで、紙はパピエでしょ」
英語で紙はペーパーですが、フランス語も英語も、パピルスから派生した単語に違いはありません。
でも、そこからフランス語は蝶に派生したようですが、英語のバタフライも、日本語の蝶々も、紙とは無縁のように思えます。
だからといって、フランス語の言語的な感性が他の言語より優れていると申し上げるつもりはありません。
それぞれの言語は、それぞれの風土に適応した習慣や文化などに根ざして派生、発達をしているわけですから、具体的な事例を挙げて優劣を論じることなどできません。
ただ、他の言語に触れたときに、普段、自分が使っている言語との違いを認識することは、広い視野と多様な考え方を得ることになります。
てなことを、例によってよって例の友人に語りましたところ、
「キミの場合、いくらそんなことを言っても、キミの言語に関する本質は変わらないよね」
なんて申しましたので、
「それはどういうことやねん!」
と、返しましたら、
「どんなに優雅なフランス語のエピソードを聞いても、キミが口にするフランス語は、ボンジュール、ボンソワール、コマンタレブー、タカギブーしかないからね」
え?
(このオチ、前にも使うてるんやないか)
えーと…………
デンデン