郵便料金値上げの代償

6月1日から、23年ぶりに郵便料金が値上げされます。

それに先立って、昨日、62円切手とはがきが全国一斉に発売されました。

10円の値上げです。

メールなどとの競合で、2016年度の配達数は、前期比0.6%、約62億8千万通、減少したそうです。

 

一方、宅配便では荷物の増加による負担がクローズアップされています。

特に、通販サイトからの利用が多いようです。

 

手紙の減少も宅配荷物の増加も、生活が便利になったからだと言えるかもしれません。

ただ、裏返すと、他者との関わりを怠っているという見方もできるのではないかと思います。

 

将来、IT化によって失われる職業として、スーパーのレジなどがあげられています。現実に、スーパーやカラオケ店などでも自動精算機を見かけます。

でも、それは、レジや受付で交わされていたちょっとした会話も、失われてしまうということでもあるかと思います。

 

時代の流れ、と言ってしまえばそれまでかもしれませんが、郵便料金の値上げから、そんなことをつらつらと考えおりましたら、ふと、一昨日のNHKの『のど自慢』の出場者を思い出しました。

その方は、アメリカに住む友人と手紙のやり取りをしているという方で、歌い終わってから司会者に、アメリカのお友達に何かメッセージを、と促されて、

「また、手紙、書くからね。十日、かかるけど、待っててね!」

と、手を振っていらっしゃいました。