イグノーベル賞の研究材料

先日、知り合いのお医者さんとはなしておりましたところ、イグノーベル賞が話題になりました。

 

「無駄なことはするな……」

が、今や幅を利かせている日本ですが、どういうわけか、

『人を笑わせ、考えさせてくれる研究』

に授けられる《イグノーベル賞》の受賞者数がもっとも多いのが、日本人だそうです。

中でもカラオケは、日本国外でも〝KARAOKE〟で歌われているほどの大ヒット発明ですが、

〈夫のパンツに吹きかけて浮気を発見するスプレー〉

だとか、

〈犬語翻訳機『バウリンガル』〉

だとか、

〈自分の放した言葉をほんの少し遅れて聞かせることで相手の発話を妨げる『スピーチジャマー』〉

だとか、

「それが何の役にたつんや!」

「世間に出回ってへんで!」

なんてツッコミを入れられるものが多いかと思います。

 

でも、そうした笑えるイグノーベル賞の受賞者数がもっとも多いのが、無駄を戒める日本人だということは、皮肉なことかもしれません。

 

東京では、落語ブームが続いており、テレビに登場するお笑い芸人の地位は、以前に比して向上しています。

 

無駄な笑いが日本人には不足し、多くの日本人は実はその無駄な笑いを渇望していることを、イグノーベル賞は証明しているのかもしれません。

 

「イグノーベル賞は、日本人には無駄な笑いが不足していることを科学的に証明している」

てな研究が、ノーベル賞を受賞すると、これまた面白いかもしれません。

 

世間に無駄な笑いを影響しているアタクシなんぞは、ええ研究材料になるかと思いますが……

 

え?

(誰も笑ってない!)