浅田次郎先生の《夕映え天使》より

浅田次郎先生の短編集《夕映え天使》(新潮社)を読んでいます。

 

直木賞を受賞した《鉄道員》が代表作品として挙げられますが、《夕映え天使》に収録されている短編、いずれも心に沁みてきます。

 

短編集のタイトルにもなっております『夕映え天使』に登場する純子は、いったいどんな人生を歩んできたのだろう、と読み手に思わせる余白が見事と申しますか、鮮やかと申しますか、哀愁を感じさせてくれます。

 

『丘の上の白い家』も、嘘に塗り籠められた世の人々の、それでもどこか誠実な部分を見いだせるかもしれない、現実と真実の意味が、またなんとも切ない作品です。

 

先日、《不定期練習会》の打ち上げで、どうすれば三題噺が作れるのか、という問いかけから創作の方法に話が及び、

「三題噺ではいただいたお題が考える寄り所となるように、題材を得られるかどうかもポイントになります。それに重要なのは、自分の中にあるテーマと、物語、ストーリー、構成とキャラクターです」

なんてエラそうに語ってしまいましたが、

「要は、たくさん読むことですよね」

と言われまして、

「おっしゃるとおりでございます」

 

ですから、浅田次郎先生の御著書から、お勉強させていただいております……

 

え?

(今頃、遅い!)

 

いえいえ、勉強に遅いということはありません。

 

ただ、その成果が出るか否かというところで……

 

実は、本日、この歳になって無謀にも某文学賞に応募してしまいました……