《シナリオの書き方》に見る極意の言葉

7月31日の拙ブログ『小説とシナリオ』でちらりとご紹介いたしました、柏田道夫さんの《シナリオの書き方》(映人社)には、すてきな言葉がちりばめられています。

 

〈チャンスはまるでピンチであるかのような顔をして迫ってくる。驚いた我々が身をかわしている間に、それは通り過ぎていくが、その後ろ姿には、チャンスという名が書いてある〉

 

よく、

〈ピンチをチャンスに変えろ〉

なんてことが言われますし、反対に、

〈チャンスをピンチを変えるな〉

てな言葉を、どこかで見たようにも思います。

 

もともと、チャンスとピンチは背中合わせ、表裏一体、一対になっているということでしょう。

 

〈失敗は成功の母〉

というのも、失敗と成功が、同様に背中合わせの言葉であるということ表しているかと思います。

 

《シナリオの書き方》の最後には、

〈海しか見えない見えないから陸地は見えないと思うものは、発見の下手な人間である〉

というフランシス・ベーコン氏の言葉が記されています。

 

これらは創造に携わる者に限らず、多くの人が心得ておくべき言葉かと思います。

 

毎度、こうした言葉に触れるたびに、

「わかっちゃいるけど……」

 

え?

(最近、面白くないぞ!)

 

こんなツッコミがあるということは、拙ブログのピンチかもしれませんが、そこにチャンスもあるということで……

 

え?

(陸地も見えてないやろ!)