本日発売の週刊文春と週刊新潮の広告の見出しが面白うございます。
いずれも小池百合子氏と緑の党をトップで扱われておられまして、文春の、
『小池[緑のたぬき]の化けの皮を剥ぐ!』
は、緑の党の小池百合子氏が国民を誑かしているかのようなイメージを、シャレを効かせて揶揄しているところが、秀逸かと存じます。
一方、新潮は、
『傾国の「小池百合子」』
と題しておりまして、絶滅危惧的単語である〈傾国〉を使っておられるところに、アタクシ,気骨を感じております。
為政者の心を惑わせて国を傾けるほどの美女に冠せられる〈傾国〉なる言葉をお使いになるのは,もはや伝統あるマスコミの編集者ぐらいではないかと思います。
同じく,衆議院選挙の候補者に上がった人物をまとめて,文春は、
『希望の党の「絶望の候補」リスト』
と、これも巧みに対句的表現を用いておりますが,新潮は、
と、こちらも準絶滅危惧的単語であると思われる〈ポンコツ〉を起用しています。
新潮は、他にも,
〈手札〉〈剣が峰〉〈老兵〉〈下馬〉
などといった、言葉が活躍しておりますが、だからと言って、まったくシャレが効いていないわけではないようです。
『ユリノミクスは「ユリコのミス」』
落語に携わる人間といたしましては文春に軍配を上げたくなりますが、言葉を扱う人間といたしましては、新潮にエールを送りたくなります。
え?
(〈軍配を上げる〉〈エールを送る〉ような表現ばかりで、シャレが効いてないぞ!)