本日の《そこまで言って委員会NP》(読売テレビ)のテーマは、死刑制度の存廃という、硬派なお題でした。
例によって存続派と廃止派に分かれて激論が交わされ、両者まったく譲らぬ展開は、見応えがありました。
面白かったのは、死刑制度に対する数字の用い方で、
「世界は死刑を廃止する傾向にある」
ということを、廃止している国が多いという、よくある数字を世界地図上に示していましたが、実はEUに加盟する条件の一つに死刑制度の廃止があったから、そこでいっきに廃止する国が増えた、という存続派の発言があり、また、
「日本の世論調査で、死刑制度の存続を支持している人が80%を越えている」
という結果について、これに現在日本の刑事罰にはない終身刑が制度化されれば、死刑支持者の数値が減少するという結果を、廃止派が示したことです。
最後に、この世論調査が1000人規模だったことも、廃止派の方が述べて番組のシャッターは降ろされましたが、数字手品の仕掛けを改めて見せられたように思います。
そんな展開の中でもっとも印象に残ったのは、映画監督の森達也氏の、
「こんな番組だったんですね」
実践的議論の仕方と作法を学べるという点で、教育番組として扱ってもいいようにも思います。
ノープロブレム!