強化と言葉の関係

今年8月、山梨県内で行われていたカヌーの国体強化合宿で、香川県内の高校のカヌーの女性顧問が、合宿に参加していた女子生徒の髪を、言葉遣いや態度が悪いと言って切って、顧問を外され、県の教育委員会から口頭で注意されたという報道がありました。

ただ、保護者からは顧問の復帰を求める嘆願書が出されているそうです。

 

ある言葉を言うごとに髪を1センチ切るということを、お互いにゲーム感覚でやっていたけれど、言ったからには実行しなければならない、また、チームを強くしたいという気持ちがあったという顧問の話もありますが、言葉遣いと態度に関する問題は、今に始まったことではないように思います。

 

一見、言葉遣いが悪くても指導者に対する態度が悪くても、スポーツの成績に影響することはないように思われますが、その言葉や態度に表れた選手の気持ちが、実は目先の試合の結果はもとより以後の選手人生にも大きく関わってくるということが、多くの人にはわかっていないのだはないか、と思います。

 

別に、スポーツ選手でなくても、社会人になってから気がついて、社会人向けの敬語の本や言葉遣い、態度を指南する書籍を購入する人は、少なくありません。

 

もちろん、指導の方法についての問題は無視できませんが、強くしたい、という思いの中には、おそらく、選手が自らを強化する要素の一つに言葉があるということに、その顧問の先生も気づいておられたようにも思います。

ただ、いい加減な言葉遣いでやりすごせてきた子供に、短い合宿期間中に、あるいは学生時代にそれをわからせるのは、難しいように思います。

 

学校の授業で教わった敬語について、テスト前になってさらに質問にきて教えてもらったために点数のよかった生徒が、

「先生、ありがとう。また、よろしく!」

テストで点が取れたら、敬語なんて使えなくてもいいという態度の学生が社会人になって、敬語や態度についての書籍を購入するのかもしれません。

 

え?

(このブログも、ちょいちょい変な言葉を使うてるやないか!)

 

すいません。

最近、留五郎さんからのそうしたツッコミがないもんで……

 

(人のせいにするな!)

                                   デンデン