新年会で使えるかもしれない戌年の言葉……

今年は戌年ですから、新年会の挨拶でもうまく織り込もうと考える方もいらっしゃるかと思います。

 

「犬という言葉は、単独で用いられるよりも、他の動物と合わせて使われることの方が多いと思います。たとえば、〝犬猿の仲〟と申しますと、仲の悪い者同士をたとえた言葉で、うちで言いますと、会長派の部長と社長派の課長のお二人に当てはまるかと思いますが、実は猿より馬と組み合わさった言葉の方が多いようで、会長派でも社長派でも忠実な心〝犬馬の心〟で上司に尽くす〝犬馬の労をとる〟と、〝尾を振る犬は叩かれず〟つまり、ひどい仕打ちにあうことはないということのように見えて、たいていは敬う気持ちなどない〝犬馬の養い〟でありますから、やがて〝咬兎死して走狗煮られる〟という具合に、用が済んだら斬り捨てられることになってしまいます。たとえ切り捨てられなかったとしても、負けた派閥に与しておりますと、結局〝負け犬の遠吠え〟で愚痴をこぼして不遇を託つなんてことになります。こうして見ると、犬という言葉がいい意味で使われることはないようですが、株の世界では〝犬笑う〟と申しまして、戌年は景気がよくなる年になるそうです。今年もいろいろあるかと思いますが、最後は〝犬笑う〟年で終って、さらに来年は…… おっと、来年の話をすると鬼が笑いますね……」

 

お後がよろしい……

 

え?

(こんなもん、新年会で使えるわけないやろ!)