芥川龍之介先生の作品の中に、『煙草と悪魔』という短編小説がございます。
ポルトガルの船でしたか、潜り込んではるばる日本にやってきた悪魔が、結局、日本で満足に活動できなかったというお話です。
先日、高校で社会を教えていらっしゃる先生に、
「悪魔が日本に入ってきたのは、いつ頃なんでしょうか」
てな質問をいたしましてお話をしておりましたら、日本の悪魔は仏法の魔、お釈迦様が悟りを開かれようとするときに、それを妨げようと現れた魔障ではないかというところに行きついたところは、非常に面白うございました。
そんなこんなで悪魔について調べておりますおりますうちに、悪魔には、
《憑依する悪魔》
と
《魂を買う悪魔》
の二つのタイプに分けられることに気がつきました。
ヨーロッパでは、今でも悪魔払いを専門とする方がいらっしゃるようです。
日本には、悪払いをされる方は存在しないようですが、狐憑きのキツネを退治される方はいまだにいらっしゃるかもしれません。
つまり、《憑依する悪魔》は、日本ではキツネに相当するのではないかと思われます。
問題は、
《魂を買う悪魔》
で、アタクシも悪魔に魂を売ってでも一発逆転の人生をいまだに狙っているわけでございますが、ここでもふと疑問になりましたのが、
「悪魔はどんな魂やったら買うてくれるんやろ……」
「悪魔は魂を買ってどなするんやろ……」
てなことで、これを元に小説を書いたらおもろいんちゃうか、などと思いついたんでっけど……
え?