《幸せと不幸は五分五分》
とおっしゃった言葉は、昔から多くの人が口にはされていますが、これはビンに半分残っているジュースを見て、
「半分も入っているのか」
「半分しか入ってないのか」
どちらを思うか、を問われるような言葉の答を、鳳蘭さんは体現されているかのようでした。
終始明るく笑わせてくれる鳳蘭さんは、
《私の笑いは自慢話》
とおっしゃりながら、たとえば、その際立ったご容貌だからこそ悩まれたこともあったようですが、
《美貌とスタイルは誰にも負けなかったから》
なるほど、これは使わせてもらおうと思いましたが、かなり高度な笑いで、下手をすると顰蹙を買うリスクが高いと思いました。
え?
(その前に、自慢するもんがオマエにあるんかい!)
辛いことでもなんでもすぐに忘れるそうで、
《忘却は宝》
という言葉を、即興で口にされたサワコさんに、今度使わせて、とアタクシが思う前に、おっしゃられた時には、ああ、鳳蘭さんと同じで自分の生き方は間違っていな……
(違〜う!!!)