『万引き家族』でパルムドームを受賞された是枝裕和監督は、
《年金不正受給問題を〝断罪する〟ような報道》
や東日本大震災以降の、
《絆や家族の語られ方に対するある種の〝違和感〟》
を感じたことが制作のきっかけになったとおっしゃり、
《当たり前だと思われている価値観みたいなものに対し、そうではないものを描いてみたいという気持ちがありました》
と、お話になったそうです。
学校法人加計学園の獣医学部新設を巡る問題で、安倍晋三首相が学園の理事長と面会した際、
「そういう新しい大学の考え方はいいね」
というコメントを発したという交渉経緯に関する新たな文書が国会に提出されたそうです。
この報道には……、いえ、この報道にも、
〈説明責任を果たせ〉
という論評が、〝当たり前〟のように付いておりますが、アタクシ、この言葉が耳目に触れるたびに、実は〝違和感〟を感じておりました。
でも、是枝監督のコメントを拝見して、これは〝断罪〟の風潮を象徴する言葉になっているのではないか、と思った瞬間、違和感の原因がわかったように感じました。
宗教には、
《裁いてはいけない》
という言葉があるそうです。
〈説明責任を果たせ〉
について、是枝監督の見方を伺ってみたいと思いますが、どなたか聞いてくださるとアタクシ、うれしく思うんですが……
え?
(だったら、オマエがそういう映画を作れ!)
って、そないなこと言われましても……