今朝の『サワコの朝』(MBS)のゲストは、料理家の辰巳芳子さんでした。
お父様のためにお作りになった、
〈いのちのスープ〉
が話題になった方ですが、その御言葉にはただただ敬服するばかりでございました。
《こういうものを作ってやろうと思わない》
たとえば、しいたけのスープでは、しいたけのいのちを損なわないように、しいたけを喜ばせるように、お作りになっていらっしゃるというお話には、現代のおいしいものを作って、自分のオリジナリティをだして…… なんて気持ちを持たないで料理に向き合うという考え方には、オレがオレがで生きておりますアタクシには、耳が痛いどころか、穴があったら入りたいぐらいでございました。
お母様も料理家だったそうで、家庭で食事を出すときには、
「おいしい?」
と尋ねるのではなく、
「おいしいわよ!」
とおっしゃていたそうです。
アタクシ、次からは、
「面白い?」
ではなく、
「面白いぞ!」
と言って書き上げた小説を誰ぞに読んでもらおうと思いましたが、
「『面白いぞ』と自分で言えるのは、過去、面白い小説を書いた人だけがその自信とともに言える台詞だよ」
といつも読んでもらっている、例の友人に言われていることを思い出しました……