世界中の母語と母国語と公用語から日本語を思う……

先日、英語の先生と地理の先生とお話しする機会がありました。

 

ハワイでは英語が一般ですが、昔からハワイで使われていたハワイ語が消滅の危機にあるそうで、今、ハワイ語の復興が試みられているそうです。

 

イギリスのマン島で使われていたマン島語の復興は、消滅危機にあった言語の数少ない成功例だそうです。

 

ハワイ語マン島語を母語(幼時に自然に習得した言葉)として育った人びとが亡くなり、母国語(出身国の言葉)として大多数の人が英語を日常的に使うようになれば、ハワイ語マン島語が消滅の危機に直面します。

英語圏に隣接する言語は、消滅しやすい、と英語の先生はおっしゃていました。

 

日本においてはアイヌ語がそうしたケースに当てはまるかと思いますが、大多数の日本人には、想像できないことではないかと思います。

 

母語と母国語が異なる国では、公用語が規定されています。

南アフリカには、11の公用語があるそうですが、日本には公用語はありません。

規定しなくても、国民は日本語を国語(国の言葉)として使っているからです。

ただ、日本国内においても、たとえば東北の人と九州の人の間では、言葉が通じなかったそうで、東京の言葉を基盤にした標準語が現在の日本の国語となっているてなお話は、地理の先生から承りました。

 

ちなみに、地球上に存在する言語数は数千ともいわれているそうですが、それぞれの言語の消滅は、民族の消滅を意味するものだという考え方からすると、私たちはもっと日本語に真摯に向き合わなければならないようにも思います。