小池知事を傷つけた言葉

小池百合子東京都知事が、今月9日に行われた全国知事会議で、鳥取県平井伸治知事の発言に傷ついたという報道がありました。

ハロウィーンの仮装で、小池知事が、松本零士先生の『銀河鉄道999』のメーテルに扮したことを引き合いに、

メーテルの語源は、母。母の慈愛の心を持って」

財源の配分を……

という流れだったようですが、母ではない小池知事を、この言葉が傷つけたようです。

 

父の話より、母の話の方がお客さんは喜ぶ、とおっしゃったのは、さる講談師ですが、反対に、子供がいないことに引け目を感じていらっしゃる情勢も少なくなく、その信条は、いくら推し量っても推し量れないぐらいだと思います。

ですから、その場の状況にもよりますが、そこにどんな方がいらっしゃるかわからない、あるいは明らかにお子さんのいらっしゃらない女性がおられるようなら、母の話は避けるべきかと思います。

 

もう一つ、相手のなんじゃかじゃを引き合いに話したがる人ほど、実は話が下手なのではないかと思います。

財源論議がどのようなものであったかはよくわかりませんが、単純に、財源、もっとこっちによこせ、でよかったのに、ちょっとウィットをきかせたつもりで、言わずもがなの発言をしてしまったのではないかと思います。

ユーモアやウィットほど、難しいものはありません。

話し方の指南書などには、ユーモアやウィットを…… てなことが簡単に記載されているようですが、もれが実は諸刃の剣になりかねない、という点にも、触れておいてほしいところです。

 

もちろん、アタクシ、これで何度の痛い目に遭っておりますから……