船が沈むからネズミが逃げるのか、ネズミが逃げるから船が沈むのか?

《沈む船からネズミが逃げる》

最近、そんな言葉を思い浮かべる例を、二つ、耳にしました。

 

いずれも、組織の管理統括部門と現場で働くスタッフの間に深い溝ができているケースです。

トラブルが発生したときに、現場の担当スタッフに処理を任せて手助けをしない管理者、組織運営者に嫌気がさして有能なスタッフが複数辞めていく。

トラブルが発生したときに、管理部門と現場で責任のなすりつけあった結果、現場のベテランスタッフが大量に退職する。

 

トラブルが介在してはいますが、いずれも人事の問題です。

現場を支える優秀なスタッフが抜けることが、組織に取ってどれほどの打撃になるのかを実感している管理統括者や組織運営者などそんなにいないのではないか、と非正規雇用で生きておりますアタクシなどは思ってしまいます……

 

《沈む船からネズミが逃げる》

と申しますと、辞めていくスタッフがネズミのような存在のように思われるかもしれませんが、本当は、

《船員が逃げて船が沈む》

と言うほうが的確かもしれません。

 

《泥舟から逃げる》

という言葉もありますが、自分が操っている船から誰が逃げ出しているのかということを見極めないと、しっかりした木製だったはずの己の船が、いつのまにか泥舟になって沈没することになるかもしれません。

 

だからと言って、アタクシが逃げた船が沈んでいるかと申しますと……

 

失礼いたしました。