新春・日本の手品演芸談話

年末年始の休暇に演芸場に出かけたという職場の男性が、若手の手品に不足があったようなお話をされましたので、

「演芸場で行われる日本の手品は、ゼンジー北京さんを代表とする、お笑いを主とする演芸で、これは、昔の手妻、たとえば水芸の流れなんかを汲んでいると思われます。一方で、いわゆるイリュージョンと呼ばれるマジックは、欧米から入ってきて笑いを求めないものかと思います。もちろん、手品の技も大事ですが、演芸場で行われる手品はイリュージョンとは違いますから、特に若手の手品師に、そうしたマジックを求めるのはいかがなものかと思います」

なんてことを、したり顔で言ってしまいました……

 

職場の男性は、納得されたようで、その後も話が弾みました。

 

新年早々、ウソかマコトか判然としない学説もどきを開陳してしまいましたからには、今年はこの路線で……

 

てなことを例によって例の友人に語りましたところ、

「いつもやってることでしょ」

 

本年もこんな調子で、よろしくお願いいたします。

                                   デンデン